2012.07.29更新

口腔内にできる悪性黒色腫は、色素をつくる細胞の腫瘍です。犬の口腔腫瘍のなかではもっとも多く、平均すると10歳前後のわんちゃんに発症しています。黒色腫といっても黒くないものもあるので注意が必要です。また、進行が速く転移率も高いので早期発見早期治療が重要になります。
驚かれるかもしれませんが、治療方法は手術で骨まで一緒に切除することが一般的です。
手術後は抗がん剤(カルボプラチン)を使うと生存期間が延びることがわかってきました。
月に一度は口のなかをチェックして、異常なしこりや潰瘍などがないかチェックするようにしましょう。
見つけたら早く病院に相談しましょう。

投稿者: みや動物病院

2012.07.05更新

前回の続きです。
IBDは、原因不明の慢性消化器疾患で内視鏡で診断する必要があると書きました。そこで内視鏡検査について説明します。
吐き気や下痢が続いているワンちゃんやネコちゃんが来院しましたら、いろいろな検査を行います。
私の病院が初めてのご相談の場合は、糞便検査や血液検査、尿検査やレントゲン検査、腹部超音波検査などを行います。転院なさっていらした場合は、転院前の病院の検査結果をお持ちいただきましたら、利用できる情報は活用して、余分な検査をなるべく省いていくように工夫します。
体調が悪い場合は検査を急ぎますが、体力に余裕がある場合はお食事の変更や、対症療法を行います。
数週間しても改善しない場合や、転院前に経過が長い場合、あるいは体調が非常に悪い場合は内視鏡検査を行います。
まず、絶食でお越しいただき、全身麻酔をかけて胃カメラを口から入れていきます。食道、胃、小腸に胃カメラを入れて小腸と胃の粘膜の細胞を少しずつ採取します。次に、肛門から内視鏡を入れて、大腸から小腸まで入れて同じように粘膜の細胞をとります。採った細胞は病理組織検査に出して診断してもらいます。検査結果がリンパ球プラズマ細胞性腸炎であることが多く、副作用に気を付けて免疫抑制剤を使っていきます。多くの場合、最初の治療でよくなりますが、時折治療に抵抗する重症さんにはいろいろな免疫抑制剤が必要になる場合があります。
セカンドオピニオンでご相談いただいても結構ですので、慢性の嘔吐、下痢でお困りの場合はお気軽にお問い合わせください。

投稿者: みや動物病院

2012.07.01更新

数年前になりますが、犬の炎症性腸疾患に関して近畿地区獣医三学会で発表しました。
炎症性腸疾患は英語でinflammatory bowel diseaseといい、IBDと略されますので当ブログでもIBDと書いていきます。
IBDと診断するためには
①3週間以上続く嘔吐 下痢などの症状
②食事を変えたりしてもよくならない
③お腹を壊すほかの病気がない
④胃カメラで胃や腸の細胞を検査して炎症があることを確かめる
⑤免疫抑制剤という薬でよくなる
これらの条件を満たさないといけません。胃カメラなどの特殊な検査が必要なので、ワンちゃんネコちゃんの吐き気や下痢が治らずにお困りの方はご相談ください。

投稿者: みや動物病院